リクルートスーツとは？

リクルートスーツとは、就職活動の際に着用するスーツのことを意味します。世間一般で用いられている言葉ではありますが、リクルートスーツはじつは和製英語であり、省略して「リクスー」と呼ぶケースや「就活スーツ」と呼ぶこともあります。

ビジネスにおけるファッションの多様化が進む昨今ですが、就職活動においては今もリクルートスーツを着用して臨むのが一般的です。

また、リクルートスーツは面接の時だけでなく、履歴書用の写真撮影や企業説明会、OBOG訪問、インターンシップなど、就活にまつわるさまざまなシチュエーションで着用でき、多くの学生が就活シーズンに向けてリクルートスーツを購入します。

リクルートスーツの購入費用相場としては2万円から5万円程度が一般的ですが、リーズナブルな値段設定のものでは1万円前後、オーダーメイドで仕立てる場合などは5万円を超えるものもあります。

リクルートスーツに関するよくある疑問

次は、リクルートスーツにまつわるよくある疑問を紹介します。

リクルートスーツとビジネススーツの違いとは？

就活生が抱くよくある疑問のひとつに、「リクルートスーツとビジネススーツの違い」があります。

明確な定義はありませんが、リクルートスーツが就活中に着用するスーツであるのに対し、ビジネススーツは入社後に着用するスーツという認識で問題ないでしょう。

リクルートスーツとビジネススーツの大きな違いとしては、色や柄、生地などの選択肢の多さを挙げることができます。

リクルートスーツはブラック（黒色）やダークネイビー（濃紺）などの落ち着いた色が多く、柄は無地のものがほとんどです。一方のビジネススーツは、グレー（灰色）やブラウン（茶色）などの色合いもあり、柄もストライプやチェック、格子柄などバリエーションが豊富なのが特徴です。

また、リクルートスーツは基本的に就職活動中の特定期間しか着用しないため、リーズナブルな値段設定のものが多く、比較的安価なポリエステル混紡生地が一般的。ビジネススーツはリーズナブルな商品から10万円を超えるような高額商品まで価格帯が幅広く、ポリエステルなどの化学繊維の生地だけでなくウールなどの高級生地のスーツもあります。

リクルートスーツは就活以外でも着用できる？

リクルートスーツは就職活動期間のみ着用することが多いですが、就活以外の場面で着用することも可能です。

たとえば、大学の卒業式にリクルートスーツを着用する場合や、入社後であっても新入社員の間はリクルートスーツを着て仕事をするという人もいます。また、リクルートスーツは基本的にブラックやネイビーの無地なので結婚式に着用しても問題ありません。

とは言え、安価なリクルートスーツは一般的なビジネススーツよりも耐久性が劣る場合が多く、デザイン性も物足りなさを感じてしまうかもしれません。就職活動を無事終えることができたら、仕事には仕事用のスーツを、冠婚葬祭には冠婚葬祭のためのスーツを新調することをおすすめします。

リクルートスーツの選び方

就職活動を機に、はじめてスーツを購入するという方も多いのではないでしょうか。

次は、リクルートスーツの選び方について確認していきましょう。

スーツ選びはサイズ感が重要

就活時のリクルートスーツに限らず、スーツ選びではサイズ感が非常に重要です。たとえ高価なスーツであっても、サイズ感が合っていなければ、垢抜けない印象やみっともない印象を相手に与えてしまいます。

反対に、安価なリクルートスーツでもサイズ感さえ間違えなければ、爽やかで清潔感のある印象を与えることができるでしょう。

男性の場合、ジャケットの着丈は裾でヒップが隠れる程度、パンツの丈は足の甲にハーフクッションする程度が目安です。

女性の場合、ジャケットの裾がヒップのトップラインに被らない程度の着丈で、スカートであれば座ったときに膝から少し上に裾の端がくる長さ、パンツスーツであれば直立した姿勢でパンプスのヒールが少し隠れる程度が目安となります。

面接などの場面で印象を損ねることがないよう、自分の体型に合ったリクルートスーツを用意しましょう。

色柄はブラックかネイビーの無地が無難

リクルートスーツの生地の色は、ブラック（黒色）かダークネイビー（濃紺）が定番です。実際に、志望する業界を問わずほとんどの就活生がブラックもしくはネイビーのリクルートスーツを着用しています。

また、柄に関しては無地が無難です。ビジネススーツにはストライプ柄やチェック柄などがありますが、リクルートスーツはデザイン性を主張するものではないため、無地が基本だと覚えておきましょう。

【男女別】リクルートスーツの着こなしのポイント

リクルートスーツの着こなしは、シャツやネクタイ、靴などのアイテムも含めたトータルコーディネートが大切です。

次は、リクルートスーツの着こなしについて、定番アイテムや覚えておきたいマナーを交えつつ男女別に紹介します。

【男性】メンズリクルートスーツの着こなし方

男性の場合、リクルートスーツにワイシャツ、ネクタイ、革靴。というコーディネートが基本となります。

ワイシャツは白の無地で、襟の形はレギュラーカラーやセミワイドカラーなどのオーソドックスな形を選びましょう。

スーツと同様、ワイシャツも自分の体型に合ったサイズを選ぶことが大切です。ひとつの基準として、ワイシャツの袖がジャケットの袖から1㎝から1.5㎝ほど見えているのが理想的です。

ネクタイの色は、ネイビーやエンジなどのほか、サックスなどの淡い色もおすすめです。ネクタイの柄に関しては、シンプルな無地のほか、ドットやレジメンタルストライプなど、奇抜すぎない柄がよいでしょう。

足元は黒の革靴で、フォーマル度が高いストレートチップ（つま先に一本線が入ったデザイン）かプレーントゥ（つま先に装飾がないデザイン）であれば、就活以外のあらゆる場面で履くことができます。ちなみに、靴下はスーツの色に合わせて黒か濃紺のものを選びましょう。白の靴下やくるぶし丈の靴下はスーツスタイルには適さないため避けましょう。

また、就職活動用のカバンにはビジネスバッグを用意しましょう。カジュアルなリュックサックはビジネスシーンには不向きだと捉えられかねません。色やデザインは装飾がないシンプルなブラックが定番で、足元に置いた際に自立するタイプのものがおすすめです。

【女性】レディースリクルートスーツの着こなし方

女性の場合、リクルートスーツにブラウス（シャツ）とパンプスを合わせるのが基本的なスタイルです。

レディーススーツにはスカートスタイルとパンツスタイルがありますが、どちらを選んでも問題はありません。

ブラウスは白の無地で、襟型はレギュラーもしくはスキッパータイプがよいでしょう。

足元は黒のシンプルなパンプスが定番です。就活期間中はいくつもの説明会や面接に参加するため歩き回ることが多いので、ローヒールやフラットヒールのパンプスをおすすめします。ストッキングは肌の色に近いベージュの無地が無難です。出先で破れてしまっても困らないよう、予備のストッキングを用意しておくと安心です。

バッグに関しては男性と同様、シンプルで装飾が少ないブラックのビジネスバッグが定番。就活中は資料やPCなどでカバンが重くなってしまうことも多いため、肩に掛けられるよう持ち手が長めのものがおすすめです。

まとめ

今回は、就活生が覚えておきたいリクルートスーツの基礎知識や選び方、着こなしのポイントやマナーについて解説しました。

就職活動に限らず、身だしなみは第一印象を大きく左右する要素です。

就職活動中の方やこれから就職活動に臨む方は、今回ご紹介した情報も参考にリクルートスーツを選んでみてはいかがでしょうか。