スーツの着こなしは、あなたの印象を大きく左右する重要な要素です。
しかし、
「何となく選んだスーツを、いつも同じように着ている」
「着こなしがマナーに合っているか不安になることがある」
と感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、スーツの着こなしにおける基本的なルールから、お洒落なコーディネート術、さらにはシーン別の着こなし例まで解説します。

スーツを着こなすための第一歩は、基本ルールを正しく理解することです。
どんなに高価でお洒落なスーツでも、基本が疎かになっていては魅力が損なわれてしまいます。ここでは、スーツの着こなしで覚えておきたい7つのルールをご紹介します。
スーツの着こなしにおいて、もっとも重要なのがサイズ感です。
自分の体型に合っていないスーツは、だらしなく見えたり、窮屈な印象を与えたりしてしまいます。以下のポイントを参考に、鏡の前でチェックしてみましょう。
・肩回り:ジャケットを羽織り、肩の先端を軽くつまめる程度のゆとりがベスト。シワが寄ったり、肩が落ちすぎたりするのはNGです。
・着丈: 直立した状態で、ジャケットの裾でお尻が8〜9割ほど隠れる長さが基本です。短すぎるとカジュアルに、長すぎると野暮ったい印象になります。
・袖丈: 腕を自然に下ろした状態で、ジャケットの袖口からシャツが1cm〜1.5cm程度見えるのが理想的なバランスです。
ジャケットのボタンの留め方には、世界共通のマナーが存在します。これは「アンボタンマナー」と呼ばれ、スーツのシルエットを美しく保つためのルールです。
・2つボタンの場合: 上のボタンのみを留め、下のボタンは常に開けておきます。
・3つボタンの場合: 真ん中のボタンのみを留めるか、上の2つを留めます。一番下のボタンは必ず開けてください。
座る際には、シワを防ぎ生地を傷めないために、すべてのボタンを外すのがマナーです。
スーツの印象を大きく左右するのが、ジャケットの襟元からシャツ、ネクタイが見えるVゾーンです。
このエリアのコーディネート次第で、相手に与える印象が変わります。シャツやネクタイの色・柄、あるいは形状の組み合わせ次第で、自分らしさを演出できるでしょう。
パンツの裾の長さ(クッション)は、全体のシルエットを決める重要な要素です。裾が靴の甲にどれくらいかかるかで、印象が大きく変わります。
・ノークッション:裾が靴にほとんどかからない短めの丈。シャープで現代的な印象。
・ハーフクッション:裾が靴の甲に軽く触れる程度の丈。すっきりとした印象で、現在の主流。
・ワンクッション:裾が靴の甲にしっかりと乗り、たるみが一つできる丈。クラシックで重厚な印象。
ビジネスシーンにおいては、ハーフクッションがもっともバランスが良くおすすめです。
ジャケットの腰ポケットについている蓋のような部分を「フラップ」と呼びます。
本来、このフラップは屋外で雨やホコリがポケットに入るのを防ぐためのものでした。そのため、屋外ではポケットの外側にフラップを出し、屋内では内側にしまうのが正式なマナーとされています。
コーディネートに統一感を出すためにも、ベルトと革靴の色は必ず合わせるようにしましょう。黒い靴なら黒いベルト、茶色い靴なら茶色いベルトを選ぶのが基本です。素材感(表革、スエードなど)まで合わせられると、より洗練された印象になります。
どんなにルールを守っていても、スーツ自体が汚れていたり、シワだらけだったりしては台無しです。清潔感は、ビジネスパーソンにとってもっとも大切な要素のひとつ。
・着用後は必ずブラッシングしてホコリを落とす。
・シワが気になる場合は、スチームアイロンをかける。
・連続での着用は避け、スーツを休ませる。
日頃の簡単なお手入れが、スーツを長持ちさせ、あなたのスーツ姿をより洗練されたものにしてくれるでしょう。
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基本ルールをマスターしたら、次はお洒落に見せるためのコーディネート原則を学びましょう。これから紹介する3つの原則を意識するだけで、スーツスタイルをお洒落に洗練させることができるはずです。
コーディネートをまとめる上でもっとも簡単な法則が、使う色を3色以内に絞ることです。スーツ、シャツ、ネクタイ、靴など、全身のアイテムを3色以内で構成することで、統一感が生まれ、洗練された印象になります。
たとえば、「ネイビーのスーツ」「白のシャツ」「ボルドーのネクタイ」のように、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーを意識するとバランスが取りやすくなります。
柄物のアイテムはコーディネートのアクセントになりますが、多用しすぎるとまとまりがなく、騒がしい印象になってしまいます。初心者の方は、柄物のアイテムを全身で1つか2つに絞るのが無難です。
たとえば、「無地のスーツ」に「ストライプ柄のシャツ」や「小紋柄のネクタイ」といった具合です。柄物同士を合わせる場合は、「ストライプの幅を変える」「柄の大きさを変える」など、メリハリをつけるのが上級テクニックです。
スーツの素材感で季節を表現できると、一気にお洒落上級者の仲間入り。
季節に合った素材を選ぶことは、見た目の印象だけでなく、着心地の快適さにもつながります。
たとえば春夏は、軽やかで涼しげなリネンやコットン、ウールの中でも通気性の良いトロピカルなどがおすすめ。秋冬であれば、保温性が高く重厚感のあるフランネルやツイード、光沢が美しいサキソニーなどが定番です。

スーツスタイルは、各アイテムの調和によって完成します。
ここでは、スーツを構成する主要なアイテムごとに、選び方と合わせ方のポイントを解説します。
清潔感のある白無地のワイシャツが定番。どんなスーツ・ネクタイとも合わせることができます。
色柄のあるシャツは、TPOに合わせて選ぶことが大前提。また、スーツやネクタイとのバランスも考慮しましょう。
また、スーツに合わせるシャツ選びで注目したいのが、襟の形です。ビジネスシーンにおいては、標準的な「レギュラーカラー」や、やや開きの大きい「ワイドカラー」が主流です。Vゾーンのバランスを見て選びましょう。
ネクタイの色柄は、相手に与えたい印象に合わせて選びます。たとえば、赤は情熱、青は誠実、ストライプは勤勉といった印象を与えます。また、ネクタイの結び方でも、Vゾーンの表情は変わります。
スーツの足元は、やはり革靴が定番。もっともフォーマルなのは、つま先に横一文字の切り替えがある「ストレートチップ」。ビジネスから冠婚葬祭まで幅広く使えます。
つま先に装飾が施されていない「プレーントゥ」も汎用性の高いデザインです。
意外に見落としがちなのが、靴下です。
座った際にパンツの裾が上がっても素肌が見えない「ロングホーズ(膝下丈の靴下)」を選ぶのがマナー。靴下の色は、靴またはスーツの色に合わせると脚が長く見え、統一感が出ます。
前述の通り、ベルトの色を革靴と合わせるのが基本です。素材感まで合わせると、ぐっと統一感が増します。また、バックルはシンプルで小ぶりなものを選びましょう。
スーツに合わせるバッグは、革製のブリーフケースがもっともフォーマルでビジネスに適しています。色は靴やベルトと合わせると統一感が出ます。
また、スーツスタイルの腕時計は、革ベルトかメタルバンドをチョイスするのが一般的。ラバーベルトはスポーティーな印象が強いため、スーツと合わせるとチグハグな印象になりやすいため注意しましょう。
次は、シーン別にスーツコーデをご紹介します。ぜひ着こなしの参考にしてみてください。

ビジネスシーンにおすすめのスーツコーデ。
ビジネスシーンの定番であるネイビースーツは、さりげないシャドーストライプがお洒落な印象。ネクタイも同系色をチョイスすることで、統一感のあるコーディネートに仕上がっています。

就職活動におすすめのスーツコーデ。
ブラック・無地のリクルートスーツに、ブルーを基調としたレジメンタルタイが爽やかな印象を引き立てています。

カジュアルな結婚式や二次会、レストランでのパーティーなどにおすすめのスーツコーデ。
ミディアムグレーのスーツに、ボーダーのニットタイが適度な抜け感を演出しています。

格式高い会場で行われる厳粛な結婚式など、フォーマルさが求められるシチュエーションにピッタリなスーツコーデ。
ブラックスーツに白のワイシャツ・ネクタイを組み合わせることでフォーマルな印象に。胸ポケットのチーフが華やかさをプラスしてくれています。
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今回は、スーツの着こなしの基本からお洒落に見せるコツ、着こなしの参考にしたいコーディネート例などをご紹介しました。
スーツ・紳士服のはるやまでは、ビジネスから冠婚葬祭、プライベートシーンまで、さまざまなシチュエーションに対応するスーツを種類豊富に取り扱っています。スーツをお求めの方は、はるやま公式オンラインストアをチェックしてみてください。
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