結婚式に招待された際、迷ってしまいがちなのが参列時の服装ですよね。
なかには、結婚式のスーツスタイルにベストを取り入れたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一方で、
「結婚式のスーツにベストは必要?」
「逆に、ゲストがベストを着用するのはマナー違反にならない?」
「結婚式に着ていくベストの選び方や着こなし方は?」
といった疑問をお持ちの方も少なくありません。
この記事では、結婚式でベストを着用することの可否や選び方、着こなしのポイントについてわかりやすく解説します。結婚式への参列を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
スーツスタイルにおけるベストとは、シャツとジャケットの間に着用する「中間着」のこと。国や地域によっては「ジレ」や「ウエストコート」と呼ぶこともあります。
スーツの歴史をさかのぼると、現代のスーツの原型は19世紀以前のイギリスにおけるラウンジスーツであり、そのラウンジスーツはジャケット・パンツ・ベストで構成されていました。つまり、ジャケット・パンツ・ベストという組み合わせは由緒正しい正統派のスーツスタイルだと言えます。
ここで本題の「結婚式のスーツにベストは必要か?」に話を戻しましょう。
結論を述べると、結婚式のスーツにベストは必須ではないものの、積極的に取り入れたいアイテムだと言えます。後述する着用メリットに加え、近年ではクラシック回帰の流れもあるため、結婚式の装いとして人気が高まりつつあります。
ちなみに、スーツに合わせるベストには、ジャケット・パンツと同じ生地で仕立てられたベストと、ジャケット・パンツとは別の生地で仕立てられたオッドベストがあります。どちらもTPOにあったデザインであれば結婚式のスーツスタイルに取り入れることが可能です。
前者はいわゆるスリーピーススーツ(三つ揃え)であり、統一感のあるコーディネートを楽しむことができます。一方のオッドベストは、ジャケット・パンツとは異なる色柄なので、コーディネートのアクセントとして活躍してくれるでしょう。
結婚式の装いにもピッタリ!
次に、結婚式のスーツスタイルにベストを取り入れるメリットを見ていきましょう。
先に触れたとおり、ジャケット・パンツ・ベストという組み合わせは正統派のスーツスタイルであり、結婚式などのフォーマルなシチュエーションにも相応しい装いです。
通常のジャケット・パンツというスーツスタイルにベストが加わることで、よりフォーマルかつ華やかな印象を演出することができるでしょう。
ベストには、スタイルをよく見せる効果も期待できます。
ベストを着用することでVゾーン(胸元)が強調されて視線を引き上げられ、足がスラっと長く見える効果があると言われています。また、ベストがウエストまわりを覆い、引き締まった印象になるのも嬉しいポイントです。
スーツスタイルにベストを取り入れるのは、見た目だけでなく実用性の観点でもおすすめです。
シャツとジャケットの間にベストを着用することで、少し肌寒いシーズンの防寒対策になります。また、ベストがあることでジャケットを脱いでもフォーマル感を保つことができるので、気温に合わせて気軽にジャケットを着脱できるのもメリットだと言えるでしょう。
ひと口にベストといっても、その形状によっていくつかの種類に分けることができます。いずれも結婚式に着ていくことができるので、自身の好みに合ったものを探してみましょう。
もっとも一般的なベストの種類が、襟なしのシングルベストです。
癖がないシンプルな形状なので、はじめてベストを取り入れる方にもおすすめだと言えます。もちろん、結婚式の装いとしても適しています。
襟ありのシングルベストは、「ラペルドベスト」とも呼ばれます。
襟なしのシングルベストに比べて重厚感があり、クラシックな印象が特徴。襟付きなのでジャケットを脱いだ際もカッチリとした雰囲気を演出することができます。
襟なしのダブルベストは、シックかつエレガントな印象が特徴。
シングルベストに比べると着こなしの難易度は高いものの、他の参列者と被りにくいため、個性を演出したい方におすすめです。
ベストのなかでもとくに重厚感があるのが、襟ありのダブルベストです。
上級者向けではありますが、よりクラシカルで威厳のある印象が好みの方は襟ありのダブルベストを候補に入れてみてはいかがでしょうか。
次に、結婚式に着ていくベストの選び方を見ていきましょう。
先述した通り、スリーピーススーツの場合、ベストは基本的にジャケット・パンツと同じ生地となります。そのため、スーツ自体が結婚式に相応しい色・柄であれば、ベストも問題なく着用していくことができるでしょう。一般的に、ブラックやダークネイビー、チャコールグレーなどのダークスーツで、無地または控えめな柄が結婚式では好まれます。
反対にオッドベストの場合、ジャケット・パンツとは別に単品で用意することになります。たとえばダークスーツであれば、同系色の生地のベストはもちろん、アクセントとして明るめのグレーのベストを取り入れるのもおすすめ。ただし、柄については華美になりすぎないよう無地または控えめなデザインを選ぶようにしましょう。
また、スリーピーススーツのベストや単品で売られているベストには、表裏で異なる色柄を採用したリバーシブルのものもあります。そのような場合、結婚式などのフォーマルシーンと普段のビジネスシーンで使い分けることができるでしょう。
ベストの生地素材にも注目してみましょう。
たとえば、コットンやニットなどの生地はカジュアルな印象が強く、結婚式などのフォーマルな場では避けた方が無難です。ただし、近年増えてきているカジュアルウェディングなど、服装の自由度が比較的高い結婚式であればOKの場合もあります。
スーツスタイルでは、自身の体型に合ったサイズ選びが非常に重要です。ベストも同様であり、体型に合っていないと垢抜けない印象やだらしない印象になってしまいます。
ベストの着丈は、ベルトがちょうど隠れるくらいが丁度良いとされています。また、肩周りや胴周りにゆとりがありすぎるのは、サイズが合っていない証拠。ボタンを留めたときに生地が引っ張られてシワが入ってしまう状態も、サイズが合っていない可能性が高いです。
結婚式でスーツスタイルでベストをスマートに着こなすためにも、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
スーツスタイルでは、ジャケットの一番下のボタンを外す「アンボタンマナー」と呼ばれるマナーが存在します。ベストにおいても、一番下のボタンは飾りボタンであり、留めないのが基本です。
なお、スーツスタイルではジャケットの一番下のボタンを除き、前ボタンを留めるのが基本ですが、ベストを着用している場合はこの限りではありません。ジャケットの前ボタンを留めても留めなくてもOKですが、留める場合にはアンボタンマナーに従い一番下のボタンは外しましょう。
シャツの襟先はベストの内側に隠れるようにしましょう。
ウイングカラーやイタリアンカラーなどの襟型を除き、シャツの襟先をベストの内側に収めることでスタイリッシュな印象となります。
ベストを着用する場合、一般的なベルトの代わりにサスペンダーを使うのもおすすめです。
体型やベストの形状によっては、ベルトの裾やバックル、ネクタイの厚みで、腰回りのボリュームが気になってしまうという方もいます。
サスペンダーであれば、ベルトの裾やバックルの干渉がなくなるため、腰回りをスッキリと見せることができます。また、ベルトに比べてパンツがずり下がりにくい、パンツのクリースが綺麗に見えるなどのメリットも期待できます。
サスペンダーをお探しなら
通常、ベストの背面には尾錠ベルトと呼ばれるベルトがついています。
ウエストのフィット感を調整するためのパーツですが、あまり締め付けすぎるとシワが寄ってしまったり、ベスト本来のシルエットが損なわれたりしてしまいます。
ベストを綺麗な状態で着こなすためにも、尾錠ベルトを使わなくてもフィットするように、ジャストサイズのベストをチョイスすることが大切だと言えます。
スーツスタイルでベストを着用する場合、ジャケットを脱いでもフォーマル感を損なわないというメリットがあるとお伝えしました。
ただし、ジャケットを着ずにベストだけで結婚式に参列するのはNGです。一時的にジャケットを脱ぐのは問題ありませんが、ベストはあくまでも中間着です。結婚式などのフォーマルな場ではジャケット着用が原則ですので、最初からベストだけで参列するのはマナー違反だと覚えておきましょう。
結婚式の装いにもピッタリ!
今回は、ゲストとして参列する結婚式におけるベストの着用可否やメリット、選び方や着こなしのコツについて解説しました。
ベストは結婚式のスーツスタイルに必須ではないものの、さまざまなメリットがあることから積極的に取り入れたいアイテムだと言えます。
結婚式に着ていく服装にお悩みの方は、今回ご紹介した情報も参考にベストを取り入れてみてはいかがでしょうか。また、スーツ・紳士服のはるやまでは、結婚式におすすめのスリーピーススーツやベストを多数ご用意していますので、ぜひチェックしてみてください。
もっと知りたい!続けて読む
結婚式のスーツはどう選ぶ?男性ゲストが覚えておきたいマナーや着こなしのポイント 結婚式にお呼ばれした男性ゲストが覚えておきたいスーツの選び方や着こなしのポイント、マナーについてわかりやすく解説します。
【あわせてお読みください】
1974年の設立以来培ってきた圧倒的な流通経路を駆使し、大量仕入れや国内外の生地メーカー様との共同開発などで素材の低コスト化に成功しました。
また実用的な機能性を生み出す仕立て、ディテールにまで気を配ったデザインを徹底的に追求し、高品質・低価格を実現しています
お客様に安心してお買い物していただくために、厳しい品質検査基準を設定しています。
当社は、取引先様との共栄共存を重視した経営姿勢を貫いてきたことから、多数の取引先に恵まれ、豊富なブランド商品を多数取り揃えることが可能になっています。また、仕入れ先と一体になった商品開発がかのうであり、これにより「機能性の高さ」と「ファッション性の高さ」を同時に追求する強みを持っています。